症例の紹介

【皮膚炎】症例2:象のように赤みで腫れあがった背中の痒み

DATA

患者: 男性 28歳 宝塚市
来院: 2018年5月
鍼灸の経験: あり

症状の特徴と経過

元々皮膚の痒みはあったが、仕事の環境が変わった2ヶ月前から、背中~顔、肩、腕、胸の痒みが一気に増した感じがあった。特に入浴後の背中は奥さま曰く象のように赤みで腫れあがり、本人も一度裸の状態でベランダに出て冷まさないと痒みでいられない。皮膚科には定期的に通っており、ステロイド薬を塗ると少し治まるが、塗り続けないと痒みが再発するのを繰り返していたところ、奥さまのススメで来院。

9FEB73FA-1E06-4FDA-B667-E98F542ECA42

治療の内容と経過

問診で物心がついたときからの長年にわたる便秘ということで、お腹に触れると左下腹部に大きな硬結を確認。
肩・背中の緊張とも反応が一致しており、ここが便秘・皮膚への栄養を妨げる原因と捉えた。足のスネ2か所に鍼をおこなうことで、お腹の硬結が半減。背中の緊張の緩和も確認後、肩・首前の緊張を緩和させる手足のツボを使って仕上げた。

【2〜4診目】週1回
便秘状態は続くが、塗り薬をやめても背中の痒みが緩和。便を押し出す力を高めるために横隔膜へのアプローチを加える。
施術翌日、スッキリとしたお通じが出て、痒みもさらに軽減。
汗をかいたあとに痒みがでるが、入浴後緩和。便痛は運動を併用することで、さらに快方へ向かう。

【〜6診目】隔週(月2回)
日々の痒みはほぼなくなり便秘はまだあるが、快便の回数が大幅に増えている。
下腹部の硬結は毎回顔を出すが、長年の身体の癖が変わるには、もう少し回数と時間が必要である。
痒みが消失したこと、食事の取り方、横隔膜のワークを伝え、患者さんの希望もあり一旦ご卒業頂く。

同時に治療した症状 便秘
使用した主なツボ 足三里L、三陰交L、威霊L、太衝R、手ゴロゴロ(横隔膜ワーク)

考察

皮膚症状の治療に、胃腸と横隔膜へのアプローチは必須である。
胃腸障害の方は長年の薬の服用によって、痛みや皮膚の感覚に関しての身体センサー機能が著しく低下してしまっているように感じる。
ご自分の身体を取り戻す意味でも、お薬にしか頼れない皮膚症状で悩むたくさんの方々に、治療の選択肢を増やせる症例ではないだろうか。

患者様の声