症例1
DATA
患者: | 女性 60代 宝塚市 |
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来院: | 2016年1月 |
鍼灸の経験: | あり |
症状の特徴と経過
治療の内容と経過
普段活発で元気な患者さんも、事故後は不条理な保険会社とのやり取りや病院への通院で憔悴し切っており、典型的な身体の弱り→消化不良による消化管の過剰な水分蓄積→肩こりという当院がめまいの原因として挙げる3つの状態に陥っていた。
【1鍼目】事故から1週間後、まだギブスをはめた状態のため仰向け・横向きの体位で、肩こり治療を中心に身体の気血水の滞りを巡らせる鍼を手足におこない、安心作用を目的に横向きで手技をゆっくりおこなった。
施術後、交通事故から初めてゆったりとした時間を過ごせたとのお言葉。めまいもおさまっている。
【2鍼目】1ヶ月後、1週間前から再度めまいが出現。ギブスもようやく外れたのでうつ伏せで背中の血と胃腸を補うツボにも鍼をおこなう。
【3鍼目】事故から2ヶ月後、接骨院に週3回、病院に週1回通院出来ているようで身体は徐々に回復。職場への再復帰の意欲も湧いてくる。
身体の弱りを補うツボ・過剰な水分を巡らせる治療を中心におこないめまいの再発を予防する。
【~5鍼目】事故から半年後の5回目、身体もようやく動けるようになり新しい職場で心機一転されるが、最初の慣れない緊張から肩こりが強くなり再度めまいが出現。朝方も手足がむくみやすくなり、久しぶりの立ち仕事から両膝も痛い。
動きの視点から、足首の不安定さが各症状の原因と考え、身体の軸を作るツボに鍼を2本、肩甲骨と股関節の連動性を高める目的の鍼と手技で仕上げる。治療後、めまい・股関節・左肩・両膝の痛み・動き全てが改善。
娘さんが来院された際に施術以降の様子を尋ねたところ、最近は痛い・めまいがするという言葉がほとんど無くなり、毎日お仕事に励んでいるとのご報告。
同時に治療した症状 | 肩こり・両膝関節痛 |
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使用した主なツボ | 足陽関R、大都R、太衝LR、合谷L、裏三里LR、風地L、胞盲L |
身体が極度に弱って起こるめまいの典型的な症例。めまいが起こる前提としてどこかに必ず身体の弱りがみられる為、その弱りを補わなければ改善は目指せない。互いの医学が優れた部分を高め、補い合える関係になる事を強く願う。