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疲労のメカニズムと予防法

2016-04-20

「疲労」について。
スポーツ選手ならよく体感する事と思いますが、同じトレーニングをこなしてもその日のコンディションによって
当日・翌日の疲労度が全く異なるのは何故でしょうか?
以下の5つのメカニズムによって「疲労」は起こるとされます。
この5点を参考に自身の生活を振り返り、トレーニング後も出来る限り「疲労」を溜め込まない身体を目指しましょう。

 

 

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①食事不足
食事により十分なエネルギーの摂取がおこなわれないと、疲労が起きやすくなります。
→朝昼晩欠かせないのは「ビタミン・ミネラル」。
特に朝昼は消化が良く即座にエネルギーに変えられる「炭水化物」を、夜は身体を構成する「タンパク質」をメインに摂取する事が大切です。
食べた物で身体は作られている」ことを忘れないで下さい。
但し、これはスポーツ選手に限っての食事摂取法です。

 

②疲労物質の蓄積
かつては、活動に伴って筋肉中に乳酸が蓄積する事が疲労の原因と考えられていました。
しかし、近年の研究では乳酸自体が疲労の原因ではなく、「活性酸素」(呼吸をして酸素を取り入れ、エネルギーをつくる過程で発生する物質)のダメージを受けた細胞から出る老廃物に誘発されて作られるたんぱく質の一種と言われています。

 

「活性酸素」は増えすぎると大事な細胞を攻撃して身体を酸化(サビ)させてしまう要因となってしまいますが、元々の働きは細菌と戦い病気の原因や疲労を取り除いてくれる重要な作用があります。
乳酸の増減は疲労の目安にはなるようで、その意味で「乳酸」は疲労物質と呼ばれることが現在もあるようです。

 

→この過剰な「活性酸素」を除去してくれるのが、

 

ビタミンC(果物や野菜に多く含まれる)が主となり
・ビタミンA(かぼちゃやレバー等)
・ビタミンE(ナッツ類・胚芽・植物油等)
・ポリフェノール(緑茶に含まれるカテキンやブルーベリー・ブドウに含まれるアントシアニン)と続きます。

 

練習・試合前の塩分摂取や運動後、酸っぱいものが食べたくなる理由がこれで合致しませんか?
よってスポーツ選手は特に常にビタミン・ミネラルの摂取は必要という事です。
もちろん、頑張り過ぎが一番の疲労物質蓄積の原因ですのでくれぐれも身体の警報は聞き逃さないようにして下さいね。

 

③電解質異常や脱水
発汗により、体内の水分や電解質が失われ、浸透圧など体内の恒常性が失われることで疲労します。
→いわゆるアミノ酸やクエン酸・ミネラルの補給が大切です。

 

④脳の調整力の失調
思考や記憶を連続して行うことなどにより、脳の調整力が低下し、情報の処理がスムーズに行われなくなることで疲労します。
→頭が疲れた時には甘い物を。とよく言いますね。取り過ぎは逆効果ですのでお気を付けて。
一番の対策はやはり睡眠です。昼寝は15分~20分が脳の調整力を回復させるのにお勧めです。

 

⑤セロトニンなどによる中枢性疲労
精神活動に大きく影響する神経伝達物質です。
→疲れた時は、こまめに休息や発散で気持ちを調えて下さいね。
但し、ストレス発散のつもりが遊びで無理をしてさらに脳を疲れさせない様にだけお気を付けて。