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運動不足の基準

2024-10-06

「運動不足が要因だと思うんですが・・」

 

初診で当院に来られる方からよく聞かれるこの言葉。

 

運動不足はなぜ良くないのか。心と体にどのような影響を与えるのか。当院が考える運動不足の基準を書いていこうと思います。

 

前途のように思われている方々がピンとくる要因を一つ挙げるとすれば、運動不足によって力みが抜けず辛いという現象、つまり症状や体の不調が発現する。ここにあるのではないでしょうか。

 

特に座りっぱなしを自覚されている方は、デスクワークの有無に関わらず現代社会では増え続けているのが現状です。

 

又、ジムや習い事に通っての運動や、ウォーキングをしているんだけど隠れ運動不足、というのも実はあるんです。

 

これは何が起きているのかというと、例えばデスクワークや長い時間座りっぱなしの仕事をしていて、股関節やお尻の筋肉が圧迫され使われない状態が長く続くとしましょう。

 

そこから仕事終わりに一駅分歩こうとウォーキングをしても、恐らく30分ぐらい歩いただけでは、そこの筋肉が適切に使えるようにはならない可能性が高いんです。

 

つまり、体の連動が途切れた状態で歩いても、そもそも体への作用が薄い。なぜなら座りっぱなしによって、股関節やお尻の筋肉が使えない状態の中で、1日の大半を過ごしているから。

 

その後に運動や犬の散歩で歩いたとしても、そこ(股関節・お尻の筋肉など)が使われる比率が低い状態で動いてしまうので、その中で使えるところだけ(主に外側の力む筋肉)を使ってしまい、効率が非常に悪い。

 

実はこれも運動不足の範疇に含まれ、歩き方やそういう背景によって同じ歩いている人、運動している人でも全く結果が変わってきてしまいます。

 

理想は体をしなやかに使う上で基盤となる、軽く楽に動くために必要なインナーマッスルを中心とした筋肉・関節を使える状態で、歩くということをすると非常に効果的です。

 

大事なのは歩いていればいい、運動していればいいということではなく、歩き方やどこが使える状態で歩けているのか、というのが非常に重要になってきます。

 

ここが体づくりの難しいところであり、面白いところでもあります。

 

〇〇をすればこうなる、という方程式があるようでないんです。

 

当院は股関節周囲や脇、背中などにアプローチする比率が高いのですが、その理由がここにあります。

 

現代社会の中で、知らず知らずの内に使えなくなっている筋肉を使えるようにする場を、治療の他にグループレッスンやオンラインレッスンなどにも設けているのは、緩めるだけでなく、力を抜く筋肉を使えるようになって欲しい、という想いからです。

 

このコラムを読んでご自身の普段感じている違和感と一致する点があれば、お力添えができるかもしれません。

 

既に当院に来られている方、レッスンを受けられている方は、ご自身が今取り組まれていることの意味をより理解する一助となれば幸いです。