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お尻の効用

2018-08-29

つま先重心からの脱却、お尻を使う感覚を養う

 

先週末は2日続けての呼吸養生塾。
両日満席に応える内容を詰め込んだつもりです。
テーマは「つま先重心からの脱却、お尻を使う感覚を養う」でした。
以前書いた「横隔膜の効用」という記事で横隔膜の重要性を解説しましたが、今回のお尻も相当重要です。

 

当院の治療を受けられた方なら心当たりがあるはずですが、私は高い確率でお尻のツボを1ヶ所は選択しています。

 

お尻のツボを使う症状をざっと挙げてみると、ほぼどんな症状にも活用できることが分かります。

 

 

書いていると止まらなくなるので、この辺で。

 

今回の養生塾でクライアントさんに「お尻を使えるようになると、どんないいことがありそうですか?」という問いかけると、1人の方から「全部!」と童心に返ったような答えを頂きましたが、まさにその通り。

 

お一人お一人作用を感受するポイントが違い効用を限定するのはもったいないので、全部ということで解説を終え、ワーク後体感覚を再び確認してもらうことにしました。(こんな少し意地悪な問いかけも呼吸養生塾ではよくします。)

 

 

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呼吸養生塾では新しい内容の都度、「今回もとても重要です」と言ってる気がしますが、おそらくカリキュラムの1年間はずっと言ってると思います。

 

ではなぜお尻がそんなに大切なのか?解説していきます。

 

お尻を使えない原因は、つま先重心にあり

 

①お尻は使えないことで、硬くなる

 

坐骨神経痛や梨状筋症候群、尾骨痛、慢性腰痛などに代表されるお尻の痛みですが、症状をお持ちの方に共通した認識は筋肉痛と同じようにお尻を使いすぎて痛い・・です。

 

しかし実際は身体の連動が途絶え、日常お尻を使うべきところで使えていないせいで、筋肉が硬くなっているんです。

 

筋力がない、運動をしていないから歩けない、膝が曲がらない、腰が痛い、首・肩・背中が痛い、ではないんです。
必要なときに必要な筋肉を使えていないから硬くなり、痛くなってしまうと捉えると、努力や無理をする世界に足を踏み入れる必要性はなくなります。

 

②つま先重心の弊害

 

台所で立っているとき、車を運転しているとき、洗面所で顔を洗っているとき、足の指で床を握りながら、つま先に重心が乗っていませんか。
スポーツで言えば、野球の特に内・外野手、バレーボール、バトミントンなどをされている学生さんや社会人チームに所属している方に多い気がします。

 

心当たりがない方も今、下にある物を拾おうとしたときにどこに重心が乗ったか観察してみてください。
ここでつま先に重心が乗ってしまった方は、つま先重心の癖があるといえます。

 

 

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ではなぜ、ずっとつま先重心でいると良くないのか。

 

つま先重心の始まりは、足の指の力の入れ癖です。
足の指に力が入ったつま先重心の状態で、足首を動かしてみてください。

 

動かせませんよね。

 

足首の動きが制限されてくると、今度は股関節の付け根(鼠蹊部)が突っ張り股関節がロックされてしまいます。

足首と股関節の間には、膝があります。足首と股関節が動かない状態で膝を動かすことは不可能です。

 

そうすると足首〜股関節までの足は1本の棒になり、かかし状態となります。

 

 

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かかし足2本で歩こうとすると身体は衝撃を逃がす場所がなくなるので、歩く1歩1歩でさえ骨盤にダイレクトに衝撃が加わり、常にグラグラ状態。
骨盤のグラグラをなんとか止めようと、腰から上の筋肉が必死に硬くなることで慢性腰痛・肩こりが出来上がります。

 

③ピンピン腰と胸張り癖の完成

 

もう一点はつま先重心になると骨盤は前傾状態となり、当然前に倒れます。
前に倒れないように腰は無理に反る姿勢になり、胸は張った形になります。
極端な例を挙げると、芸人の春日さんのような姿勢ですね。

 

 

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この状態で息を吸ったり吐いたりしてみてください。
吸うのも吐くのもしんどくないでしょうか。
これで呼吸が浅くなる身体の出来上がりです。

 

④つま先重心ではお尻が使えない

 

つま先重心になったとき観察してもらうと分かるのですが、親指・母指球側に体重が乗りませんか。膝はやや内側に入るはずです。(股関節内旋位)

 

お尻は股関節を外旋する働きがあるので、つま先重心で親指・母指球側にずっと力が入っていると、お尻は使えません。

 

踵を使う感覚を養うことで、お尻は動き出す

 

①踵に力を伝える

 

ではどうすればお尻が使えるのか。

 

答えは明快で踵に体重が乗るようになると、股関節は自然とやや外旋位状態になりお尻のスタンバイは完了です。

踵に体重が乗れば小趾球側に力が伝わり、結果的に母趾球にも力が入りやすくなります。

 

足の裏には地面に設置する面が大きく分けて3つ(母趾球、小趾球、踵)あります。どこが大事かと言われると全部大事です。

 

しかし体重が乗る割合は、踵:4、母趾球:3、小趾球:3の割合が骨盤の形状を考えたときにベストであるといえます。

 

踵のやや小趾側寄りで地面に力を伝える

 

ここで立つ・動いたときに力が伝わる感覚を、お尻編では4種類のワークを通して養っていきます。

 

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このブログを読んでくださった方は、まず踵に体重が乗る感覚を反復しながら掴んでみてください。

 

見て参考になるのは子供の立ち方・歩き方・転び方です。
つま先重心で立っている子供がいないことが分かりますよ。
大人が形だけの姿勢にこだわった教育で姿勢を正さない限り、子供は自分なりの身体に任せた楽な姿勢を自然に取りますので、放っておいてあげてくださいね。

 

 

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画像はスクワットの形ですが、俗におこなわれている太もも前を鍛えるスクワットではありません。お尻に刺激が来るにはどのように動けば良いのか。
観察しながら、自分の身体と対話してみると面白いですよ。

 

 

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おそらく意識からのスタートになりますが、頭の意識と身体の体感覚が合わさって初めて日常に活かせることも事実です。

 

身体の感覚を得てから日常に入った方が圧倒的に体感覚として身につくのが早いので、興味がある方は是非一度個人セッションを受けてみてくださいね。

 

②お尻は身体と心、胃腸を安定させる

 

お尻編の呼吸養生塾を受けたクライアントさんのなかで多かった体感覚の感想が、地に足が着いた、立位・座位のときに立ちやすい・座りやすい、肩・首が軽いなどでした。

他にも鼠蹊部、お尻がダルいや、今すぐ寝たいなどの感想も。

 

 

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一見ネガティブに捉えがちな感想も含めて、どんな感じ方でもオッケー。

感じた刺激に対して起こる衝動を素直に捉えて、言葉にすることが身体とのコミュケーションで、一人一人違って当然です。

後は自分の身体の現状が起こった衝動によって把握でき、明日以降の学びに活かすことができます。

 

最後にタイトルに戻りお尻の効用を一つ挙げるとすれば身体と心、胃腸の安定に繋がる」です。

 

見かけだけの骨盤の歪みや猫背姿勢を気にするよりも、まずはお尻を使えるようになりませんか。

お尻が使えるようになった頃には、なんで今まで骨盤の歪みや猫背を気にしてたんだろう?という状態になりますよ、必ず。

 

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