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筋肉は何故固まってしまうのか?
2016-05-16
どのスポーツもシーズンオフが終わり、本格的に身体を動かす時期ですね。
この寒い時期、特に当院の患者さんでも目立って多いのが、急な運動負荷の増大による筋硬直→急性痛(ぎっくり腰・肉離れ・むち打ち・筋肉痛など)。
では、何故筋硬直が起こってしまうのか?
ここで、筋肉の動きのメカニズムを勉強してみます。
筋肉の最小単位は筋原線維という細胞。
その成分はアクチン(細い)とミオシン(太い)という繊維状のタンパク質。
例えば、刀を想像してみてください。
アクチンを剣ミオシンを鞘とすると、アクチンがスライドしてミオシンの鞘に収まった状態が筋収縮(緊張)。
逆にミオシンの鞘からアクチンが滑り出た状態が筋弛緩(脱力)。
剣が鞘から出たり入ったりする動きがスムーズに行われているというのが正常な状態。
ところが様々な理由で剣が鞘に収まったまま固まってしまい、抜けなくなる事がある。
これが筋硬直と呼ばれる状態です。
何故そうなるかというと血液循環の悪さにより、アクチンがスライドするために必要なエネルギー源のATPが不足したり、スライドの為の滑走剤であるカルシウムが不足してしまうのが主な原因。
このように筋硬直が起こると本来なら血液に乗って排出される代謝物が溜まりに溜まって、最終的に頑固な痛みとなってしまいます。
この時期身体に悪さをする「寒邪」には凝滞性という厄介な性質があり、普段よりも容易に筋硬直を起こしやすくなる。
くれぐれも練習・本番共にウォーミングアップはしっかりおこない、道中の暖かい格好・汗をかいた後の着替えは忘れず質の良い動ける筋肉を一緒につくっていきましょう!