症例の紹介

坐骨神経痛

症例2:靴下が履けない痛み・痺れ

DATA

患者: 男性 53歳 伊丹市
来院: 2015年7月
鍼灸の経験 なし

症状の特徴と経過

1ヶ月前、仕事終わりの夕方~夜にかけて両足に痺れ(L<R)が出現。
整形外科を受診したところ「脊柱管狭窄症による両坐骨神経痛」と診断を受ける。
痛み止めを服用していたが改善が診られず、夜に痺れと痛みで目が覚める、靴下を自分で履けない状態が続いていた。
お通じは普段緩くなる傾向だが、痛み止めを飲み始めてから便秘状態になりお腹が常に張っている。

はり治療は初めてで「痛いのでは?」という思いもあったが、現状をなんとかしたい気持ちが勝った。当院が連携しているスタジオジムのご紹介を受けて来院。

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治療の内容と経過

晩酌の習慣から過剰な水分が胃腸を圧迫し、神経症状が誘発されていると考察。膝周りのツボで水分代謝を高めると、靴下が自分で履けた。

10日後の2診目、仕事が忙しくなり2日前から朝方も痛みが続く状態。腰を前屈したとき痛みが増すので、太もも裏のツボを使った。
3診目、痛み止めの服用を中止。
週1回治療を続けた6診目、夜の痺れ痛みで起きることがなくなり、動くことによるストレスがなくなった。
1ヶ月毎に痺れが気になったタイミングで来院。
半年後の12回目には痺れが消失し、初診から1年経った今も再発していない。(追記)

同時に治療した症状 五十肩 L、便秘、頻尿
使用した主なツボ 豊隆 R、陰陵泉 R、外関 R、臨泣 L、太衝 R、太谿 R

考察

3回目以降痛み止めの服用を中止したのは、抗生物質によって胃腸を冷やすと、水分代謝を高めて身体を温める施術経過の邪魔になると考えたからである。
背骨の間が狭くなっても、膝関節の軟骨が薄くなっても、身体は常に筋肉や関節が連動して弱い所を補い合い、不都合のない自分に戻ろうとしている。
大好きなお酒を控えて頂く伝達を守ってくださったことも、解決できた要因だった。

症例1:半年間続く 腰〜足にかけての痺れ痛み

DATA

患者: 女性 61歳 伊丹市
来院: 2015年8月
鍼灸の経験 なし

症状の特徴と経過

半年前に持病の坐骨神経痛が悪化。
歩行もぎこちなく椅子に座れば太ももの裏が痛み、夜寝るときは寝返りも打てない。
かかりつけのクリニックで強い痛み止め(ボルタレン)を3ヶ月間処方される。
服用期間中に、めまい・吐き気の頻度が増えたため現在は服用を中止している。

半年が経過しても良くならない母親の状態を息子さんが心配され、HPで当院のことを知りご相談のお電話を頂く。
痛みで外に出る意欲も湧かない状態だった。
原則往診はしていないが、今回は診療時間外に往診という形で施術を開始した。

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治療の内容と経過

半年間の持続した痛みによって、心身共に憔悴していた。初回はお腹の硬さから水分代謝を高める内臓調整を中心とした。
2診目、朝起きたとき2時間痛かったのが20分に短くなり、お腹の硬さも緩和。
4診目、大阪城ホールのイベントに出向けた。めまいも緩和されていたが、座りっぱなしで冷えたのか腰に夜間痛が出現。同様の施術で翌日緩和。

初診から2ヶ月後の7診目、朝起きたときの痛みが緩和され、日常生活では消失。
月1回のペースで施術をおこない、初診から5カ月後の10回目にご卒業頂く。

同時に治療した症状 めまい、右膝関節痛(内側半月板)
使用した主なツボ 内関 R、公孫 L、外関 R、臨泣 L、太谿 R

考察

当院では治るための下地となる3要素を、便通・食欲・睡眠と捉えている。
はり治療で内臓調整を働きかけ、3要素が回復したことで、身体は自ずと快方に向かってくれた。
ご自身の食生活を見直し、実行に移して下さったことは大変良い施術効果の後押しとなったた。あくまで治療は一緒に方向性を決めて治っていくものである。