ブログ
2017年の振り返りと、2018年の抱負
2018年も快晴のなか、始まりましたね。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
昨年からお伝えしておりますが、2018年より月曜日が休診日となります。
祝日と勉強会以外は休みを取っていない現状からすると、私にとっては大きな決断でした。
一番の理由は、院をより成長させていくためです。
2017年の目標は「基盤作り」でした。
そのためにはまず自分自身の質を上げることが必要であり、体現力と鍼灸技術の向上のために平均月2回のペースで東京に足を運んでいます。
半年を過ぎた辺りから自分の日常生活と施術感覚が劇的に変わると同時に、患者さんの感覚も変化していき症状が治って卒業されていくペースが早くなっていきます。
その波に乗るかのように新患さんからのご予約がほぼ毎日ペースとなる好循環が生まれました。
昼休みは開業前からおこなっている訪問治療にも出向いていたため、ノンストップで朝から晩まで臨床ができる充実した日々です。
そこで一つ気掛かりなことがありました。
体力的には問題ありませんが、1人院のため日々の雑務が追いつかなくなってきます。
特に発信作業が滞っていることに、危機感が募ります。
最近流行りの患者さんにとって本末転倒な謳い文句である、「既存患者さんのリピート率NO.1」を掲げるよりも、当院を必要としなくなる卒業率で1番を目指す当院にとって、1ヶ月の新患数は経営の生命線です。
月の新患数を維持するためには、たくさんの必要とされる方に知ってもらう必要があり、そのために大切となるのが口コミと日々の情報発信です。
口コミや紹介だけで予約が一杯になる院もありますが、地域性もあり当院はまだまだそのレベルではありません。
新患数が増える→日々の患者数が増える→情報発信が減る→新患数が減る→既存患者さんの卒業→全体数が減る
これでは心の底から患者さんの卒業を喜ぶことができません。
そこで多く活用されているのがネットや紙面を使った広告という手段になりますが、現状と数年先を見据えると日々のブログや症例の積み重ねが1番の財産だと考えます。(この考えは開院当初と変わっていません)
実際に12月の新患数は、10月・11月の情報発信の少なさに比例する数でした。
ほとんどの時間を鍼灸院で過ごした2年半から月曜日を休みにしたことで、日々の情報発信や今まで会う機会を積極的に作れなかった人とのご縁を繋ぐ時間を確保できます。
本年はさらに質の高い治療と環境で、必要としてくださる方の応援ができるはずです。
治療に学びを含む
臨床家の技術が上がり患者さんの症状が魔法のように治ることは、必ずしも良いことばかりではありません。
この言葉は自分の身体をアンインストールしていきながら、日々の生活が楽になっていく養生法という側面を知ってしまったからです。
ある側面からみると手や足に鍼を打たれたら頭痛が治ったという状況は、患者さんがなぜ頭痛を引き起こす状態になったかを考え身体を見直す機会を奪ったことにもなります。
鍼灸師としては直視したくない事実ですが。
鍼灸院という看板を掲げてる以上治療が必須選択ですし、個人的にも治療が大好きです。
以前10回治療して身体の変化は出せても、症状の改善が実感できなかった患者さんに、呼吸整体という養生法を治療の中に組み込みましたが、私は治療を受けにきてるんだと拒絶されました。
症状が改善していくために患者さん自身の身体の質を上げて頂く必要があったため、治療の一環と説明していたのですが、なぜここで呼吸を使った動きを自分でしなければいけないのかどうしても理解できなかったようです。
治療という選択をされた患者さんですから、当然といえば当然です。
この機会は私も学びとなりました。
当院では治療ありきで、どこかに少しの学びを得て帰って頂けるような働きかけをしております。
もちろんギックリ腰の患者さんに学びを取り入れる余裕はありませんので、治療で良くなってもらいます。そこら辺はケースバイケースですのでご心配なく。
治療においても患者さんから学びの機会を極力奪わない。
起きた症状を再び引き起こさない以前に、日々楽に過ごして頂く術を当院での治療をきっかけに身につけていって欲しいです。
治療院に依存させることは難しくありません。
今の日本のメディアや情勢のように、患者さんに対して当院が必要ですよと恐怖心を植えつければいいのです。
自立してもらうことは難しいですが、必ずお互いのためになります。
自立を目指しながらも、何かあればいつでも助けることができる。
そんな院でありたいです。
気付きのタイミングは人それぞれ
今はほとんどの方が、姿勢が悪いと背筋を伸ばす癖がついています。
ここではっきりお伝えしますが、皆さんそんなに姿勢は悪くないですし、骨盤もズレてませんよ。骨盤の捻れや開きが痛みの全ての原因でもありませんし、心配ありません。
それよりも、無理に姿勢を正そうとしている姿勢に問題があります。
昨年末、月1回不定期に来院される不動産の営業職の方に、パラダイムシフト(認識や思想が劇的に変化すること)が起きました。
営業職の方は特に真っ直ぐな正しいといわれる姿勢が、固定化されています。
この姿勢が一つの原因となり、当院に来られるまでは定期的に逆流性食道炎になっていた患者さんです。
毎回楽な立ち方・座り方を身体に覚えてもらう働きかけをしていましたが、今回頑張らなくていい生き方もある考えが急にフッと腑に落ちたようです。
私としては毎回働きかけてましたので、営業職の方にありがちな誇張された反応かと思いましたが、本音として気付きを得れたようようです。
なんでも4日前に読んだ本と、私の伝えた内容がリンクしたとか。
患者さん自身の能動的な思考や行動には敵いません。
改めて学びの必要性と治療と学びの融合を感じた瞬間で、非常に嬉しかったです。
患者さん一人一人気付きを得れるタイミングはバラバラです。
その日のためにコツコツ気長に、鍼と呼吸の術を使って伝え続けていきたいです。