ブログ

僕が紅露養生院を、〇〇症状専門院にしない理由

2020-06-05

今日、初来院の方に面白いことを言われました。

 

「半年前から、ここのことは気になっていました。ですがちょうど同じ時期に、相棒が整体院を紹介してくれたので、約3ヶ月間通いました。ただ自分の場合、変化や効果を感じられない。
改めて、『頭痛』『肩こり』『喉の詰まり』『膝の痛み』など、自分が悩む色々な症状全てに検索をかけてみると、どのキーワードにも、ページ最初にここの院が出てきました。
こんなんまで治るんやと。これはもうお世話になるしかないと思い、予約したのが昨日の深夜です。」

 

リターゲティング広告をかけている訳ではないんですよ。
個人的にやられると鬱陶しい広告機能なので、活用はしていません。

 

でも、どんな症状で検索を掛けても、当院がしつこく出てきたそうです。笑
何故でしょうか。

 

 

それは広告の出し方と、あえて〇〇症状専門院にしていないことに理由があります。

 

色々な症状が診れるなら、色々な症状を診たい

 

PPC広告の運用代行を依頼しているのですが、その業者さんの方針が、各症状ページを作って広告を打つこと。

 

症状を専門化した院には、その症状に対してのあらゆるキーワードを活用して、広告を出してくださいますし、色々な症状を診れるのであれば、できるだけ多くの症状ページを作った方が良いという考えです。敢えて絞る必要はないと。

 

 

僕は後者を選択しています。

 

今世の中では、鍼灸院に限らず、どの業種においても専門性を高めることが主流となっています。
理由は、供給側が飽和状態にあるから。

 

専門性を高めた方が、患者さんは見つけやすいんですね。考えなくて済む。

 

自分が頭痛症状を抱えていたとして、どんな症状でも診れますという鍼灸院と、頭痛専門の鍼灸院。
どちらを選択しますか?ということです。

 

ただでさえニッチな鍼灸院が、〇〇症状専門とするのは、リスクが高いように思いますが、実は逆の場合が多くて、その症状で困っている方は、自分だけでは優にキャパを超える一定数がいますし、専門性を謳えば、遠方からでも患者さんは来てくれます。

 

専門院にするために必要なことは、技術や知識よりも、思い切りと覚悟、その症状に対する深い思い入れだと考えています。
ただ単に患者さんのニーズに合わせて、専門院を謳っているところは、やっていけないはずです。

 

 

だから僕は専門院を経営している先生方(アトピー専門、IBS専門、眼科専門、耳鼻咽喉科専門、腰痛専門など)を尊敬してますし、症状ページや、症例も参考にさせて頂いています。

 

そのなかで、なぜ自分は〇〇症状専門院にしないのか。

 

答えは簡単で、色々な症状を診れるのであれば、色々な症状を診たいという素直な願望です。

 

そういう意味では、患者さんに寄り添うというよりも、自分自身を満たす上での選択と言えるかもしれません。

 

そもそも、症状で人を診ていない

 

もう一つそもそも論を言えば、症状で人を診ていないという側面があります。

 

どんな症状においても、一人の人間の体に起こっている反応なので、必ず体に原因があるという信念を持っています。

 

その体というものを、より繊細に診たときに、各症状特有の凝りや緊張、骨盤の歪みなど、色々な視点がありますが、絶対的な基準を当院では「呼吸」に求めています。

 

呼吸は、身体面だけでなく、精神面の状態も、明確に表してくれます。
必ず体に原因があると言いながらも、当然精神面も体の不調には影響してくる。

 

その両側面の状態を、繊細かつ明確に読み取れる基準が呼吸にあると考えています。

 

当院が色々な症状を、〇〇症状専門院と同水準で診れる理由は、人間にとって普遍的な呼吸という基準を採用し、身体的なアプローチとして、胸郭の動きをつけること、肺自体の機能を高めることをスタンダードでおこなっているからです。

 

この2点の視点が、無効な症状はないと考えています。

 

ここが整えば、呼吸がしやすくなる。
呼吸を整えるということは、バイオリズムの根っこを整えることに繋がるので、結果全部が変わる。

 

 

人間の絶対的な自然に治る力を、うまく引き出し続けられたときの人様の変わり様を、何度も目の当たりにしています。

 

加えてお一人お一人の症状に適したはり施術や、呼吸レッスンを通した養生アプローチができることも、大きな強みです。

 

施術と養生、両方の手段を使う目的は、症状を改善すること自体ではなく、心身のお悩みを抱えている人を笑顔にすること、ご自分を取り戻す瞬間に立ち会うことにあります。

 

だからこそ、どんな症状の方でも良いんです。

 

症状が重い、軽い、有る、無しではなく、真剣に自分の体を変えたい、立て直したい、現状を打破したい、より良い自分の人生を生きたい。

 

そんな想いで、拠り所や居場所を探している方が最後に頼れる場所で在りたいです。

 

これが敢えて症状を専門化していない理由です。

 

だから大学病院や、頭痛専門院、耳鳴り専門院、椎間板ヘルニア専門院で、症状が改善しなかったとしても、諦めることはないです。

 

というより、このブログにたどり着いたということは、全然諦めてないですよね。
安心してください。まだまだやれることは、たくさんあります。