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連日の猛暑で首が回らなくなるワケ
ここ1週間、首が回らなくなったとお問い合わせを頂くケースが相次いでいます。
昼休みにこのブログを書いている最中にも1件、2年振りの患者さんから首が回らないと連絡がありました。
引き寄せの法則では片付けられない気が・・。
来院される経緯の一例を挙げてみます。
・1週間前から肩のコリが強くなり、昨晩ビアガーデンでお酒を飲んだ翌朝から首が回らない
・車の後部座席を見ようと振り向いたときに首を捻り、回らなくなった
・デスクワークを1日続けた夕方、後ろを振り返ったときにピキッと音がして首が回らなくなった
・肩車をしていた子供の不意な動きに反応できず、背中が反り返るのを戻したときに首に激痛が走り、そこから首が回らない
・猛暑が続くことでビールを毎日多飲。徐々に肩・首の痛みが増し、いつのまにか首が回らなくなり今では眠ることもできない
・昨晩カラオケにて全力でタンバリンを振り回した結果、翌朝首が回らない
などなど。
猛暑日と首が回らない方が増えることにどんな関係があるんだろうと考えてみると、昨年の夏に書いたブログの内容を思い出しました。
夏のぎっくり腰の原因や夏と冬のぎっくり腰の違い、改善例・予防法など夏の養生法を書いています。
こちらも併せて読んで頂けると今回のブログを私が楽できますのでよろしければ一読ください。
原因はやはり胃腸の冷えにある
夏のぎっくり腰の原因同様、猛暑日に首が回らなくなる原因もやはり胃腸の冷えにあると考えます。
理由は明快。
胃腸の働きが低下すると、肩甲骨の内側が硬くなるんです。
肩甲骨の内側には肺や心臓があるので、呼吸を浅くし身体の緊張をさらに強めます。
背中と首が連動して動いてる感覚は、なんとなくイメージできますでしょうか。
この猛暑日に冷たいもので胃腸を冷やし、背中が硬くなった状態で首を動かしたことで、首〜背中の連動が途絶えてしまったと考えたのが一つ目の理由です。
汗によっても身体は冷える
テレビで散々流れているように、今年の夏は結構暑いです。
夜寝ていて朝起きたとき、汗をかいていませんか。
息子と過ごす初めての夏ということもあり、今年とうとう朝シャンデビューしてしまうほど、毎朝汗だくです。
外に出るだけでも、汗が止まりません。
私はまだ週2回の昼休みを使った訪問診療以外は、院内にいるので恵まれていますが、外にでる必要があるお仕事やお子様連れのお母さんお父さんは、ユニクロのエアリズムでさえ何枚か替えが必要なはずです。
汗ってどこにかきやすいでしょうか。
私の体感として背中周りと骨盤周りにかきやすい気がします。
当院では最初に背中を診ることが多いので、夏は患者さんの汗を拭き取ってから背中の触診にはいります。
汗をかいた場所というのはシャツを着替えたり、汗を拭き取らないと冷えやすくなるのは自然です。
ということは、背中がここでも冷えて緊張しやすくなることがイメージできるはず。さらに骨盤周りと背中も連動しており、骨盤周りが冷えると背中も緊張してしまうんです。
こじつけなようで、こじつけではありません。
今年の夏に首が回らない方が立て続けに来院された理由を、こんな形で考察してみました。
夏のむち打ち症状は、胃腸を温め背中を和らげる
当院では夏のむち打ち症状に対して、背中とお腹の触診を重要視します。
動きの視点からの脊柱調整だけでは、普通の寝違えやむち打ち症状よりも直後変化が出にくく、まずお腹を温めてから脊柱調整の順番の方が効きが良いと感じます。
それでもこの1週間立て続けの治療をして思うのが、1回の治療で10→1〜2の痛みになるのは難しいということ。
私のまだまだ未熟な(伸び代のある)精度もあると思いますが、数回の重ねた治療で、この猛暑で弱った内臓疲労と冷え固まった背中の緊張を緩和していくことが必要です。
身体を冷やさないために必要なこと
できるだけ冷たいものは控えて・・とはさすがに言えません。
暑いですもん。
基本的に自分ができないことを、患者さんに伝えることはありません。
かといって私が人の何倍もストイックに節制しているかというと、そうでもありません。
今患者さんに伝えていることでいえば、
・シャツのストックは多めに持っていき、小まめに着替えること。
・タオルはハンカチに加えてフェイスタオルも入れておく
・クーラーの効いた室内では、一枚薄いカーディガンなりを羽織る
・身体の疲労感や突っ張り感が普段より強いときには、暴飲暴食しない
・身体が冷えやすいことを認識したうえで、息を止めてしまうような横着した動きは控える
こんなところでしょうか。
首が回らないのは、見ていて本当に辛そうです。
頑張っておこなう体操や筋トレの前に、日常の些細なことから始めていきましょう。