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マスクが体に及ぼす影響
日本での感染者数が少ない要因の一つとして、日本人はマスクに抵抗がないからという意見があります。
マスクが大切、必要であることに異論はありません。
実際に当院でも、マスクが品切れ状態になり始めた3月上旬には、数年前友人から大量にもらっていたマスク500枚程を、来院者の中で3密に行かざる終えない、電車通勤や家族で必要とされる方に、お配りしてきました。
既にほとんど配り終えたので、残りは必要なときの自分と家族用に使っています。
ただマスクを常に着けていれば良いのかを、呼吸という視点からみれば色々お体に不都合が生じるのも事実です。
今回は、誰もが知っておいた方がいい、マスクが体に及ぼす影響というのを、解説していきます。
マスクは呼吸を重くする側面がある
一人の人間を診るとき、お体の緊張状態や、呼吸の質は必ず考慮します。
端的に言えば、マスクをしている間、呼吸は重くなります。
呼吸が重いと、当然呼吸は浅くなりますし、お体の内圧も上がりっぱなしです。
風船でいえば、常に膨らんだ状態、割れるリスクが常にあるとイメージしてください。
当然体の膨張圧が高まれば、力む頻度は増えますし、その状態が当たり前になってしまうと、力んでいることにすら気づけない、力を抜くという感覚が失われたお体が仕上がります。
今現在疲れやダルさが抜けなくなっていると感じる方は、まさにこんな状態です。
ふだん力が抜けないであったり、力みやすいと認識している方も、少なくありません。
身に覚えがある方は、たくさんおられるでしょう。
そんな方が、ずっとマスクを着けていたらどうなるでしょう。
ふだんちゃんと息が抜けている人であっても、マスクを着けることが日常化した場合、体の力む回数や、呼吸の質が下がるリスクが、大きく高まってしまうことは、容易に想像できます。
昨今キラーフレーズとなっている「免疫力」の側面から見ても、呼吸の質の低下や体の力み、関節の動きの低下が進めば進むほど免疫力は下がります。
結構なリスクを抱えながら、ふだんマスクをしているという認識は持っておいた方がいいです。
思考を放棄するな
マスクを買いに行くために、開店1時間前から人と人との距離も開けず、寒い中喋りながら、もしくは携帯をジッと見つめながら並んで待つという、現実も日常になりました。
先週はついに薬局の敷地を飛び出し、当院の前までズラッと人が密に並ぶという光景が、現実となりました。
でも皆さん全然普通に、ぺちゃくちゃ喋りながら、並んでるんですね。
これは非常にまずいです。
感染リスクを自分たちで広げていることにすら、気付けていない。
(※3/10より、ようやく大半のドラッグストアさんで、店前で並ぶことを禁止する張り紙が貼られるようになりました。良かった。)
マスクを着ければ安心ではありません。
マスクを常に着けるということは、お体に対して相当な負担を掛けています。
着けている間、苦しいという感覚が既になくなっている人は、赤信号に近い黄色信号です。
皆さんがマスクを常備着け始めて、1ヶ月と少し。
今はまだ恐怖感、不安感による一種の興奮状態にあるので顕在化しませんが、緊張状態に限界が来る4月後半〜5月に掛けて、お体の負担の蓄積が症状として発症する人は、格段に増えるでしょう。
今から自分のお体に対してできること
では今から、お体の負担を減らすためにできること。
これから長期間続く、この現状に対してどうマスクを活用していくのが良いのでしょうか。
- 3密や室内ではマスクをする。
- 自分の車や、徒歩圏内の外出、家の中では、マスクを外してしっかりと空気を吸う。
これで良いと思います。
今現在分かっている感染経路は空気感染ではなく、接触、飛沫感染です。
空気を吸っているだけで、感染する訳ではないことをもう一度、認識し直すことも必要です。
マスクが人にうつさないことを目的にしているのであれば、車や家で着ける必要性をもう一度思案してみてはいかがでしょうか。
一色単に外の空気すらも、PM2.5のように有害と捉えるのは認識がズレています。
感染症を正確に恐れ、対応することは大切ですが、それ以上に自分のお体に目を向けるという視点が大切です。
ウイルスを100%シャットダウンすることは、人間が生きてる以上不可能な訳ですから、最大限リスクを避ける行動をしつつも。
人間のお体は、ウイルスや細菌がお体に重篤な被害をもたらさないよう、何層にも渡ってブロックする、取り除く機能をちゃんと備えています。
重篤化するかどうかは、どこまでいっても自分のお体がどのような状態なのか、自分の在り方がどうなのかというところに尽きます。
外側に目を向けること以上に、自分の内面に目を向けることが大切。
英語を学ぶには、まず日本語を知るところから。
2例とも当たり前のことですよね。
今回の騒動は長期化するので、内面に目を向ける必要性を感じる人が増えることは確実でしょう。
そんなとき、真剣に向き合える場所ありたいですし、そのために当院は診療を続けています。
わからないことは、何でも聞いてください。
お一人お一人が、自分にできることを真剣に考えて行動できる。
そんな社会の一端を担っていきたいと考えています。