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鍼灸師・鍼太郎妻の妊娠日記①
私ごとですが、10月7日に第一子を授かりました。
この喜びはいざ自分事となるとこみあげるものが抑えられません。
以前から子供が産まれたときはブログに書こうと決めていたので、この機会に残しておこうと思います。
私が夢中になって読み、現在東京で鍼を学んでいる栗原先生の養気院ブログ「鍼灸師とお産」シリーズをオマージュしながら、いち鍼灸師が産前産後の妻にできること、実際に連れ添った出産の感動を共有できれば幸いです。
シリーズ7回に分けて書く予定ですが、1回ごとに前半は妊娠ライフをつらつらと、後半は鍼灸師として産前産後の方々に届いて欲しい情報を書き留めておきます。
いち家族の妊娠~出産に至るドラマを読みたい方は前半を主に、鍼灸師の見解を読みたい方は後半主体で、産前産後の方は熟読するなど好きなように読んでくださいね。
それでは始まり始まり
順風満帆な妊娠生活・・に一つの落とし穴が
妻の妊娠生活は少なくとも僕が見る限り、順風満帆でした。
もちろん妊婦さん特有のマイナートラブルはありましたが、それは鍼灸師の旦那を持った特権!・・と言ってもらえるように、その都度せっせと治療です。
妊娠初期に最も辛い症状のつわりがなく食事を美味しく食べ続けられたことも、私の手柄にしたいところですがおそらくお母さんの遺伝が一番の要因だと素直に認めておきます。
もちろんつわり症状を軽減できる術もあります。
つわりに対する鍼の有効性については、仲間の鍼灸師が書いた汗と涙のストーリーに委ねるとします。
文面に記載されていますが鍼灸師の奥さまでさえ妊娠中の鍼は「赤ちゃんに何かあったら」と最初は拒まれたようです。一般の方が受診しづらいのは当然ですね。
このブログシリーズを読み終わる頃には、一歩踏み出す後押しができていればいいのですが。
マイナートラブル例
- ・食後脇・お腹が張る
- ・食欲旺盛
- ・肩こり
- ・乳が張る
- ・腹痛
- ・便秘
- ・外出先での貧血
- ・靴下を履くときのお尻の痛み
- ・腰痛
などなど。
これだけ様々な症状が鍼灸で対応できるって知ってましたか?
妻の妊娠中、女性患者さんにお伝えするとほとんどの方が口を揃えて自分・子供が妊娠中に知っていれば・・と嘆かれます。
「もっと知ってもらえるよう先生たちが発信をしないと!」と一風変わったエールを受けることもしばしば。
ネットがこんなに普及して透明化が進められる現代においても、いまだに何をされるか分からない・怖い・怪しいというイメージが払しょくされていない鍼灸業界ですが、一人一人が発信源となる必要性を感じSNSやネットを介して信頼性のある情報発信をし続けている鍼灸師が増えていることも事実です。
受け取る側もアンテナを張り、信頼性のある情報をキャッチして欲しいです。
話は戻りこの治療が功を奏して(と信じている)妻の妊娠生活は不安なく進んでいた・・ところに一つの落とし穴がありました。
北インドカレー事件
妻は私の車の助手席はいまだに少し不安と言いますが、バイクの後部席では大胆に寝ています。開院してからはありませんが高速道路をバイクで走って遊びに行くときも、後ろで寝ているので周囲の友人には毎回驚かれていました。
そんな一部分だけ恐れ知らずの妻と妊娠生活の毎週末に繰り出していたのが、ランチパスポートというとてもとてもお得な本を使った500円ランチ店巡りでした。
詳しい紹介はリンク先に任せますが、1000円の本を1人1冊購入することで地域密着の参加店100軒前後の看板メニューが1店舗3回まで500円で食べられるそれは楽しいパスポートです。難点はほとんどのお店に駐車場がないので、バイクか自転車・徒歩で巡るのが適しています。
全国42都道府県以上で発行(決定も含む)されているようですので興味がある方は是非。
妊娠20週目を過ぎた妊婦をバイクに乗せてランチに繰り出す旦那もなかなかいないと思いますが、そこは今だからできたということで。
21週目の週末は妻の希望で西宮のインドカレー屋さんへ。
インドカレー仕様の破格サイズナンとスパイスの効いたカレーを500円で堪能し、その後全国でも知る人ぞ知る高級住宅街の芦屋にあるチョコレート専門店へこれまたランチパスポートを使うためバイクではしごしました。
時期的には5月後半まだ寒さが残る時期で特にこの日は風が強く肌寒かったため、2件目の高級ココアとチョコレートがお腹に沁みた思い出があります。
そんな能天気な旦那をよそに、翌朝妻に異変が・・
≪次回へ続く≫
妊婦さんへの治療はタイミングが大事
妊娠中のマイナートラブルを悪化させない一番の方法は治療のタイミングにあると考えます。
先日毎月研鑽している呼吸整体の勉強会で「身体に聴く」意味と基準を明確に示してもらい、今回伝えておきたいタイミングと一致したのでシェアします。
「あっ、これやばい、少し休もう」
- ①あっ→気付き
- ②これやばい→認識
- ③少し休もう→行動
昨日の自分を例に挙げると、診療終わりこのブログを書きながら≪次回へ続く≫を過ぎた辺りから、「あっ」という感覚が生まれ素直にパソコンの電源を切り帰宅。
翌朝の今、続きを書いています。
大抵の方は仕事の有無に関わらず、③の行動にうつすことができません。
③の行動ができない状態を繰り返すと②の認識力が失われていきます。
②の認識力が低下すると①の気付くことさえもできなくなります。
この自分自身の身体状態やシグナルを拾う感覚がなくなることで、病や症状の芽が出始めると思ってください。
一つ目の段落に「その都度せっせと治療」と書きました。
妻には痛みや症状が辛くなってからではなく、何か違和感を感じた「あっ」の時点で教えて欲しいと伝えていたからです。
過保護だと思われるかもしれませんが、妊婦さんの身体は特に安定期に入るまで目まぐるしく変化していきます。妊娠前と同じ無理はできないんだよ・我慢せず周囲に頼って欲しいという想いがあります。