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鍼灸師・鍼太郎妻の妊娠日記④

2017-12-06

いよいよ出産の日が近付いてきたところに、最後のドラマが今度は妻の身に起こる。
そんな前回までのブログはこちらです。

 

鍼灸師・鍼太郎妻の妊娠日記①

 

鍼灸師・鍼太郎妻の妊娠日記②

 

鍼灸師・鍼太郎妻の妊娠日記③

 

must精神を取っ払った妊娠生活

 

妻にはできるだけ「妊娠したから~しなければいけない」、意識を持って欲しくない想いがありました。
妊娠中の食事や生活面に関してある程度の知識を持ってはいますが、本人の好きなように過ごしてもらうことを心掛けたつもりです。
妻のこころの持ちようは私の理想です。

 

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幸い、咳喘息を経過できてからはマイナートラブルもほぼなく、肩こり腰痛といった初歩的な症状すら皆無。

 

20週目を過ぎ、これから腰痛が起こるであろうと妻が独自に予想し、一番ランクの高い腰痛ベルトをお母さんに買ってはもらったものの、一度着けて仕事に行くとデスクワーク中お腹が苦しかったこと、そもそも腰痛が起こらないことを理由に再度日の目を見ることはありませんでした。

 

カフェインに関しても毎日飲むお茶に関してはカフェインレスを取り入れましたが、好きなカフェオレは毎日じゃないので大丈夫と飲みたいときに飲んでいました。
妻のお勧めはローソンのカフェオレです。

 

出産までの最後の映画は少し胎教のことを考えて、普段私たち夫婦が好むミステリーやサスペンスドラマではなく、「泣き」と「こころ温まる」ことが約束されたこの作品。

 

 

ライブは33週目に参戦したクレバ(908)フェスin大阪城ホール。
クレバの超絶ラップと三浦大知の歌声・ダンスリズムに加えて、葉加瀬太郎の問答無用のバイオリン、MIYAVIのスラップギターをお腹でしかと聞けた我が子はすでに将来有望なはずです。

 

 

病院で再三言われたできる限り歩いてくださいという言葉も、軽く笑顔で受け流しながらマイペースな生活を貫き通したこともあっぱれでした。
私も一緒に歩けば良かったのですが、普通に生活していれば歩く歩かないは本人の好きにしたら良い考えでしたので声掛けをするわけでもなく。
お世話になっている総合病院が毎週無料で開催してくださるプレママビクスというレッスンにも、3回だけ参加したそうです。
呼吸のワークだけは出産でのいきみにも繋がりますし、20週を過ぎたあたりから徐々に取り入れて欲しかったのですが結局最後まで受け流されてしまいました。

 

そんな調子で臨月もその名の通りじっと時が来るのを伸び伸びと過ごしていたこともあってか、予定日が近付いても陣痛がくる気配はありません。
病院の検診でも降りてきてないねと言われ、子宮孔はまだ2センチしか開いていません。
子宮孔をやんわり開いていくお注射も開始されたので、私も予定日10日前(事故翌日)から子宮孔の調整と赤ちゃんが降りてきやすいよう後押しする陣痛促進の鍼を開始しました。

 

「鍼灸師とお産」ブログ筆者の栗原先生であれば、ここで異次元の精度の高い取穴と刺鍼刺激で的確な陣痛促進を鍼でおこないます。
3人目に至っては予定日まで調整できたと聞いていました。

 

私も同じツボを使い同じ成果を思い描きましたが、そう全てはうまくいかないのが研鑽し続けられる一番の要因であり少しの悔しさが入り混じりました。

 

出産予定日よりも少し前に生まれて欲しいとは、経験者であれば誰しもが思ったはずです。
いくら一人目は遅くなりがちだよと言われても心の中では安心できません。
出産予定日に陣痛の「じ」の気配もなかったので、これは長期戦になるかなと思った翌日の昼休みに1通のLINEメッセージが届きます。

 

始まりは突然に

 

 

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「マジか?!」と思わず美容院にこだまする声で叫んでしまいました。

 

もうそこからは胸の高揚を抑えられません。
急いで駆け付けたいですが、なんせヘッドスパ中。

 

終わってからの午後診療も控えていますので、LINEで状況を確認です。

 

どうやら歩行指導を受け流した負い目を少し感じたようで、家で軽い段差の椅子を使ってステップを踏んでいる最中に破水したそうです。
面白すぎます。

 

急な破水に身体がまだついてきておらず陣痛は皆無で、子宮孔は3センチ程度の開きをキープ中ですが入院開始です。
頭が大きめなので念のためレントゲンで確認しましたが、現段階での帝王切開は回避できました。

 

破水から24時間以内に出産する可能性が高く翌日は陣痛促進剤も入れることになったので、私も急遽予約を全て変更して頂き、立ち合い出産に備えることにしました。

 

この時点でまだ陣痛はきていませんでしたが、鍼もおこなっていましたし促進剤も入れるということで恐らく明日には産まれるんだろうな~という淡い期待を二人で抱きながら、深い眠りにつきました。

12/9(土)9時~公開予定の出産編に続きます。

 

臨月をどう過ごすべきか

 

臨月をどう過ごすべきか、悩まれる方も多いのではないでしょうか。

 

個人的な提案としては最初の章でも挙げた通り、普段通りの生活をして「臨月」という言葉通り「来るべきときに備えてじっと待つ」
これに尽きるかと思います。

 

この時期から新たに何かを取り入れる付け焼刃的行動は、逆効果になりかねません。

 

普段から歩いたりヨガを取り入れたりされている方はそのままの習慣を続けるでしょうし、結局今まで積み重ねてきたものをこの時期も淡々と続けるのが一番です。

 

妻には習慣がなかったので分娩室に入ってからの準備について2点伝えていましたので、この機会に共有しておきます。
もちろん私たち男性が出産を経験することはできませんし、耐えられる自信もありません。
女性に最大限の敬意と感謝を示したうえで、すみやかな出産を願う想いからだとお考えください。

 

  1. ①陣痛時・いきむときは声をださずジッと耐える
    身体が動くとその分、赤ちゃんが子宮目掛けて降りる道筋を邪魔してしまいます。
    声を出すことで、いきみの圧が分散し力が入りにくくなります。

 

  1. ②身体はのけ反らせず丸くする
    身体がのけ反ると呼吸が胸で止まってしまい横隔膜が動かないため、お腹の子に送る酸素量が減ります。

 

①②はどんな姿勢やイメージなのかを聞かれると、下の話になりますが大便をするときの姿勢をイメージしてください。

 

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大便をするときに動いたり、のけ反ったりしませんよね?
大便のときは痛みがないのでする必要がないともいえますが、出産のとき赤ちゃんにも妊婦さんにも最も負担が少ない術だと認識頂ければ幸いです。

 

呼吸の世界を共有してくださる森田先生の奥さまも呼吸整体師ですが、陣痛から出産まで僅か2時間半、2回のいきみで産まれたそうです。恐るべし。